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Channel: 二木紘三のうた物語
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君は心の妻だから

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*パソコンでは自動的に演奏が始まります。スマートフォン等で演奏が始まらない場合は、プレイヤー左端の三角をタップしてください。(C)Arranged by FUTATSUGI Kozo



作詞:なかにし礼、作曲:鶴岡雅義、
唄:鶴岡雅義と東京ロマンチカ

1 愛しながらも 運命(さだめ)に敗けて
  別れたけれど 心はひとつ
  ぼくの小指を 口にくわえて
  涙ぐんでた 君よ
  ああ 今でも愛している
  君は心の 妻だから

2 めぐり逢えたら はなしはしない
  二人といない やさしい人よ
  君のうなじの あのぬくもりが
  忘れられない 今日も
  ああ 思えば涙が出る
  君は心の 妻だから

3 強く生きるよ 生きてることが
  いつかは君に 幸せ運ぶ
  ぼくにすがって 胸をたたいて
  きっと泣くだろ 君は
  ああ その日を夢見ている
  君は心の 妻だから


《蛇足》 昭和44年(1969)3月にシングル発売。
 鶴岡雅義と東京ロマンチカとしては、この2年前に発売した『小樽のひとよ』に次ぐ大ヒットで、50万枚以上が売れました。

 この年は前年から続く大学紛争が激化し、1月18日には東大・安田講堂を占拠した全共闘系の学生を排除するため、機動隊が導入され、激しい攻防戦が繰り広げられました。

 その一方で、人びとは“昭和元禄”と呼ばれる奢侈・安逸を享受していました。同年の『読売年鑑』世相の項に次のような記述があります。

「政・官界は汚職につつまれ、国民は政党に失望し…(中略)…カラーヌードと露骨なセックスを売り物の娯楽、漫画雑誌はぞくぞくと巷に登場し、若い人達の服装は派手になり……」

 41年後の現在は、経済低迷で奢侈・安逸を貪れる人は少なくなり、雑誌も売れなくなりましたが、政党への失望感だけは変わっていません。

(二木紘三)
 


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