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作詞:白鳥省吾、作曲:古関裕而、唄:坂元芳子/安藤まり子
1 きみ見しや |
《蛇足》昭和28年(1953)1月に放送されたNHKラジオ歌謡。
叙景歌の傑作ですが、少しあとに放送されてヒットした『雪の降る町を』の陰に隠れて、あまり目立ちませんでした。知っている人は少ないと思います。
雨の音を表現する分散和音が印象的。
2番から、皇居のあたりを歌った曲と思われますが、お濠端には今もマロニエ(セイヨウトチノキ)は植わっているのでしょうか。
白鳥省吾は宮城県生まれ(明治23年〈1890〉-昭和48年〈1973〉)。旧制中学時代から詩を書き始め、早稲田大学在学中に詩集を出版して、詩壇・文壇にデビューしました。
アメリカの詩人・ホイットマンに傾倒し、その作品を多数翻訳したことでも知られています。自然や人間愛を歌った作品を多く書き、"民衆派詩人"と呼ばれました。
『星影のワルツ』を作詞した詩人の白鳥園枝は次女。
(二木紘三)