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Channel: 二木紘三のうた物語
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もしも明日(あした)が

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(C)Arranged by FUTATSUGI Kozo


作詞:荒木とよひさ、作曲:三木たかし、唄:わらべ

もしも あしたが晴れならば
愛する人よ あの場所で
もしも あしたが雨ならば
愛する人よ そばにいて
今日の日よ さようなら
夢で逢いましょう
そして 心の窓辺に
(あかり)ともしましょう
もしも あしたが風ならば
愛する人よ 呼びにきて

もしも 季節が変ったら
愛する人よ あの歌を
もしも 手紙を書いたなら
愛する人よ 逢いにきて
今日の日を 想い出に
そっと残しましょう
そして 心の垣根に
花を咲かせましょう
もしも 涙がこぼれたら
愛する人よ なぐさめて

もしも あしたが晴れならば
愛する人よ あの場所で
もしも あしたが雨ならば
愛する人よ そばにいて

愛する人よ そばにいて

《蛇足》昭和51年(1976)10月6日から昭和61年(1986)9月24日まで、テレビ朝日系列で放送されたバラエティ番組『欽ちゃんのどこまでやるの!?』の挿入歌で、昭和58年(1983)12月21日に発売されました。

 通称『欽どこ』と呼ばれたこの番組は、40パーセントを超える視聴率を記録したこともある人気番組でした。萩本欽一と真屋順子が夫婦に扮し、その一家のお茶の間でいろいろなことが繰り広げられるというホームドラマ風の公開録画番組でした。

 この夫婦の娘という設定のぞみ(高部知子)・かなえ(倉沢淳美)・たまえ(高橋真美)が「わらべ」というユニット名で、『めだかの兄妹』という挿入歌を前年にヒットさせていました。その後、高部知子がスキャンダルで抜けたため、この歌はかなえとたまえの2人だけの「わらべ」が歌いました。
 
『めだかの兄妹』は約89万枚売り上げましたが、『もしも明日が』はそれを上回る100万枚近い大ヒットとなりました。

 昭和には末期になっても、このような韻律のある歌詞と歌いやすいメロディの歌が作られていたのだと思うと、いささかの感慨があります。ラップのようなリズム優先の散文歌謡が氾濫しだすのは、平成に入ってからなのでしょうか。

(二木紘三)


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